開館期間
3月20日~11月30日(通常営業)
休館日 5,6,9,10月末日(土・日に当たる場合は翌月曜日)、年末年始
※冬季営業/12月1日〜3月19日の間も、平日のみ見学可能
開館時間
午前9:00~午後5:00
入館料
おとな(高校生以上) 500円(450円)
こども(小中学生) 300円(260円)
※( )内は20名以上の団体料金
※障がい者手帳ご提示の方と、
付添いの方1名まで半額
ねこ館長日記
知た名のらく書見へて秋の暮 文政句帖 文政五年
文政5年8月29日、60歳の一茶が善光寺を訪れ、ふと本堂の柱を見ると、そこには2日前の日付で長崎の友人の名前がありました。一茶が長崎を訪れたのは30年も前の事で、わずかの差で、なつかしい友人との千載一遇の再会を逸してしまったのです。そんな無念の気持ちを一茶は俳句によみました。(文政句帖によります。文政版『一茶発句集』では、1日前の出来事とし、俳句の前五が「近づきの」になっています。)
善光寺ではかつて、訪れた人々が記念に柱や壁に落書きをしていました。現在は大半が消されてしまいましたが、山門の二階に上ると、幕末頃の落書きが今でも壁いっぱいに残されています。(写真は善光寺山門)
そば時や月のしなのゝ善光寺 七番日記 文化九年
企画展「一茶と善光寺」に合わせて、今回からシリーズで、善光寺周辺の一茶ゆかりの遺跡や出来事を、一茶の俳句を交えながらご紹介していきます。現在開催中の善光寺御開帳にお越しの際に、より深く、一層お楽しみいただけると思います。
冒頭に掲げた一茶の句は、信州の三名物、「更科そば」、「姨捨の月」、「善光寺」をよみこんだお国自慢の句です。仏教への信仰心が篤かった一茶は、善光寺へも何度も参拝し、たくさんの俳句を詠んでいます。一茶の俳句や日記の記述からは、当時の善光寺周辺の様子を知ることもできます。
次回以降、まずは善光寺についてご紹介します。
デイビッド・ラヌーさん(写真右)は、アメリカ人で、大学教授、アメリカ俳句協会(HSA)会長など、様々な肩書をお持ちの方です。学生時代に一茶の俳句に感銘を受け、以来一茶のことを知るために日本語を勉強され、一茶や俳句に関するいくつもの著書や小説を書かれています。特筆すべきは、これまでに一万句以上の一茶俳句を英訳されていることです。
一茶記念館は30年前の財団運営時代に一度訪れて以来とのことで、今回は館内と、旧宅をご見学いただき、著作3冊をご寄贈いただきました。
ラヌーさんが俳句の勉強を始めたころ、著名俳人の句を集めた俳句集から、作者を隠して好きな俳句を10句選んだところ、うち5句が一茶の俳句だったそうです。一茶俳句の根底にある浄土真宗の思想や日本文化にも非常に造詣が深く、一茶を好きな理由を、「人情」、「仏教性」、そして「小さな動物や弱い人々への優しいまなざし」と語られました。
現在もツイッターやホームページで、日々一茶俳句の普及活動を行っています。
デイビッド・ラヌーさんのホームページ
英語圏の方で、これほどまでに一茶を深く知り、一茶を愛し、一生懸命一茶の普及に努められている方に訪れていただき、職員一同非常に励みになりました。
是がまあつひの栖か雪五尺
昨夜は今シーズン一番の降雪で、一晩に50センチも積もりました。その結果、今朝の信濃町柏原の積雪量は176センチで、観測史上最大を記録しました。雪には馴れている地域ですが、さすがに雪のやり場に困るほどの量になっています。
写真は一茶記念館裏手の様子です。大量の雪で俳諧寺は雪だるまのようになってしまいました。(この後雪降ろしをしました)。手前に一茶の銅像があるのが見えるでしょうか。雪で首まで埋まってしまっています。
俳句の雪五尺は152センチ弱ですが、今朝はそれを超えてしまいました。これ以上増えないことを祈るばかりです・・・
是がまあ終の栖か雪五尺 一茶
新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
今シーズンの柏原は12月から連日のように雪が降り、年末年始も大雪でした。一茶記念館裏手の小丸山公園にある雪五尺の句碑も、五尺(152㎝)とまではいきませんが、ご覧のように1mほどの積雪に埋もれています。これからの2か月間が最も雪が降る時期ですので、どのくらい積もるだろうかと気をもんでいます。
来年5月5日に開催される、小林一茶第14回全国小中学生俳句大会の投句募集は、11月30日(日)が締め切りです。期間がありませんので、もしご関心のある方がいらっしゃいましたら、至急一茶記念館までお問い合わせをお願いします。
一茶の命日11月19日に、一茶忌全国俳句大会が開催されました。午前中は、日本を代表する女流俳人の一人、黒田杏子さんにご講演いただきました。黒田さんからは、若いころに信濃町を訪れ、一茶記念館の元館長、故清水哲さんに、自宅のそば畑を案内された出会いから、哲さんが亡くなるまでの交流のエピソードを中心に、恩師をはじめとした俳句の縁、ご自身が手掛けているイタリアでの俳句普及活動、元アメリカ大使館員のアビゲール・フリードマン女史に俳句と日本文化について教え、その後帰国したフリードマン女史が、黒田さんの俳句を英訳した本を出版したことといった、世界に広がる俳句文化についてなど、幅広く語っていただきました。黒田さんの軽妙な語り口に、会場は何度も笑いに湧いていました。
お昼には、恒例の新そば会が催され、用意した400食が完売する大盛況でした。
午後は俳句大会の表彰式が開催され、各賞を受賞された皆さんに賞状と賞品が授与されました。当日募集の席題俳句では、「木の葉髪」「猫」「嘱目」の3つのお題が出され、お二人ずつの選者の方により、それぞれ特選3句、佳作15句が選ばれました。「猫」のお題では、我らが猫館長うみちゃんもたくさん詠んでいただき、特選句にも猫館長の句が選ばれました。
小春日や自動ドア開け猫館長(席題特選句)
一茶の命日11月19日に、一茶を偲んで、法要・俳句大会・そば会などを催します。第188回忌の今年は、俳人黒田杏子さんにご講演いただきます。俳句をつくらない方でも参加できますので、お待ちしております。
8:30~10:00 受付・席題発表【一茶記念館】
9:00~ 9:50 法要 【一茶菩提寺明専寺】
一茶保存会主催
10:20~11:20 記念講演「一茶と私」
俳人 黒田杏子氏
11:30 席題締切
11:00~13:00 新そば会
※地元産の手打ち霧下そば
11:40~12:10 音楽劇「セロ弾きのゴーシュ」
信濃小中学校3年生
13:00~15:30 全国俳句大会表彰式
11月8日(土)、記念講演会「棟方志功と俳句板画の作家たち」について森貘郎さんからお聞きしました。森さんは、棟方志功の板画と出会って板画を始めたこと、信州に滞在していた秋山巌さんに偶然あったエピソードなど、俳句板画が生まれてきた背景などをうかがいました。講演のあと、ギャラリートークで、それぞれの作家の思いを語っていただき、作品を鑑賞することができました。
山寺のみな堂下へ紅葉哉 一茶
一茶記念館周辺は紅葉真っ盛りです。館の裏手の俳諧寺周辺では写真のように様々な色の木々がご覧いただけます。
館から見える黒姫山もきれいに色づいています。先日の朝には、今年初めて頂上が白くなりました。黒姫山に三度雪が降ると、里にも雪が降ると言われています。今年は初雪が早そうです。
開館期間
3月20日~11月30日(通常営業)
休館日 5,6,9,10月末日(土・日に当たる場合は翌月曜日)、年末年始
※冬季営業/12月1日〜3月19日の間も、平日のみ見学可能
開館時間
午前9:00~午後5:00
入館料
おとな(高校生以上) 500円(450円)
こども(小中学生) 300円(260円)
※( )内は20名以上の団体料金
※障がい者手帳ご提示の方と、
付添いの方1名まで半額