デイビッド・ラヌーさん(写真右)は、アメリカ人で、大学教授、アメリカ俳句協会(HSA)会長など、様々な肩書をお持ちの方です。学生時代に一茶の俳句に感銘を受け、以来一茶のことを知るために日本語を勉強され、一茶や俳句に関するいくつもの著書や小説を書かれています。特筆すべきは、これまでに一万句以上の一茶俳句を英訳されていることです。
一茶記念館は30年前の財団運営時代に一度訪れて以来とのことで、今回は館内と、旧宅をご見学いただき、著作3冊をご寄贈いただきました。
ラヌーさんが俳句の勉強を始めたころ、著名俳人の句を集めた俳句集から、作者を隠して好きな俳句を10句選んだところ、うち5句が一茶の俳句だったそうです。一茶俳句の根底にある浄土真宗の思想や日本文化にも非常に造詣が深く、一茶を好きな理由を、「人情」、「仏教性」、そして「小さな動物や弱い人々への優しいまなざし」と語られました。
現在もツイッターやホームページで、日々一茶俳句の普及活動を行っています。
英語圏の方で、これほどまでに一茶を深く知り、一茶を愛し、一生懸命一茶の普及に努められている方に訪れていただき、職員一同非常に励みになりました。